商工会や商工会議所の方と話したり、お客さまとお話していて、”稀によくきく”話が、
都市圏や遠方の制作会社に頼んで「んー」と悩んでいる方が多い。という話です。
決して、安い買い物ではないことが多いホームページ制作ですから、ちょっとした不満感、思っていたのと違う感があっても、おいそれと乗り換えることができない、という話です。
地元でホームページ制作を生業にしているわたしからすれば、それは悲しい話でもありますが、よくきく話でもあり、そして、同時に自分の力不足を感じる話でもあります。
「遠くの親類より近くの他人」という諺があるように、このネット社会においても、実際の距離というのは非常に大きな因子です。わたしのような制作とフロント役を兼ねている場合はもちろん、それが別であっても少なくともフロント役には「ちょっと来てくれない?」で来てくれる距離感やフットワークのある方に出会ってほしい、そして、任せていただきたい、と願っています。
これは、制作していてとても強く感じることです。実際に社屋にお尋ねしたり、顔を合わせたりすることで、オンラインミーティングや電話、メールでは得られない情報が得られます。そして、多くの場合、その非言語な情報を言語化して制作側へ伝える術を、お客さまはお持ちでないのです。
「どこでもできる仕事」と思われているデザインですが、その根幹の部分は、いい制作物は、お客さまとの対面でしか生まれないと考えています。
大阪から移住して、約6年が経ちました。
村外の企業でサラリーマンのWEBディレクター兼デザイナーとして、あくせく働いておりましたので、南箕輪村のことは、あまりよく知らないままでおり、なんとかしなくてはなりません。
商工会や商工会議所に顔を出すと、地元にも多くのクリエイターがいる”らしい”ことが知れます。
起業セミナーやさまざまな講習会に、写真家、デザイナー、クリエイターが参加していた、と話をききますが、どうにも出会えない。仕事柄、協業してくれる方を常に探しているのですが、なかなか容易ではないのです。
裏を返せば、わたしも同じ状況なのではないか。
情報発信(情報公開)が少ないために、探している方に適切に見つけてもらえない。ユーザーが安易にこのウェブサイトをご覧になれるほどの用意が足りない、ということです。
これがつまり、冒頭の都市圏や遠方の制作会社に依頼して悲しみを生んでしまう遠因なのではないか、と省みているところです。
同時に、トントン・デザインのサイトが、トントン・デザインの仕事を通して、多くのクリエイターとクライアントの連絡橋になれたらと思うのです。